普段はサラリーマンをしている僕。気がつけばあっという間に40歳。
今後の人生の方向性を見つめ直したときに、自分の地元の地域活性のアクションとして、好きだったコーヒーを軸に副業からはじめてみることにしました。
僕は飲食業界の経験は全くなく、普段料理もほとんどしない一般人。そんな僕でも『食品衛生責任者講習』の講習を無事終えることができました。
今回はこの記事を通じて、僕のように飲食業界未経験の方でも『食品衛生責任者講習を受講したい』方や、何かしら飲食のビジネスをはじめたいという方の参考になれば幸いです。
食品衛生責任者講習とは?
食品衛生責任者になるための講習
日本では飲食のサービスの提供にあたって、お客さんの健康を守るための法律が色々規定されており、その中で必ず『食品衛生責任者』というポジションが飲食点の営業には必要となっています。
この食品衛生責任者にになるには主に2つのルートがあり、一つは栄養士や調理師などの対象の有資格者が衛生責任者となる場合。もう一つは、各都道府県で行われている講習会を受講して証明書を取得して食品衛生責任者となる方法です。ちなみにカフェや居酒屋のような飲食店だけでなく、コーヒー豆の焙煎・販売を行う場合でも、営業の届出とこの食品管理責任者は必要となります。
受講までの流れ
僕が住んでいる神奈川県を例に紹介します。
- 公益社団法人 神奈川県食品衛生協会のWebサイトから受講を申し込む
- 受講形式は2種類
- 集合形式(会場に集まり、1日集中で受講するスタイル)
- e-ラーニング方式(Web上で30日以内に受講プログラムを学ぶスタイル)
- 費用はどちらも変わらず11000円(税込)
- 期日までに事前に受講料を支払う
- 受講形式は2種類
今回僕は集合形式で申し込みました。
受講料を支払うと、事前に郵送で受講票、注意事項、領収書がとどきます。
受講当日と受講の流れ
集合形式の場合は、1日で約6時間の講習です。(休憩を入れると約7時間)
当日会場で受講票はと本人確認資料で受付を済ませ、所定の席に座ります。
会場では講習の教科書と補足テキストが用意されていました。
前後半それぞれ3時間で、間に1時間弱の昼休憩があるスタイル。
僕が参加した講習会は120名ほどが集まり、年代や性別も様々な印象です。
講習は基本座学で、
食品衛生学
食品衛生法
公衆衛生学
食品表示
などを、教科書を確認しながら、講師がポイントを解説して網羅的に学ぶ内容でした。
食中毒の種類や対処法、過去の実例なども踏まえつつ、抑えるポイントの解説があります。
ちなみに居眠りをしてしまう受講者もいるようで、居眠りをしてしまった場合は、受講修了できず別途料金を払って補講となるシステムでした。
講習で出てくるワードや内容は法律の話などもある
長丁場で眠気が襲ってくるのは十分ありえるので、前日のコンディションは整えて望んだほうが良さそうです笑
ちなみに、講習の前後半で理解度テストがあります。
講習と教科書などを読めば分かる内容です、
ちなみにテスト間違えたからと行って受講修了できないとかではないので、焦らず慎重に解けば大丈夫です。
受講形式のメリット・デメリット
神奈川県の場合、「集合形式」と「eラーニング形式」の2パターンから受講の仕方が選べます。
集合形式 | eラーニング形式 | |
受講スタイル | 1日6時間 / 会場で座学で受講 | 30日の間に6時間 / インターネット上で学ぶ |
メリット |
その場で修了証がすぐにもらえる |
インターネットがつながる環境であれば自分のペースで受講できる 会場までの交通費がかからない |
デメリット |
丸一日の日程のため、時間や仕事の調整が必要 受講会場までの交通費が必要 |
修了証は後日郵送なのですぐにはもらえない Webカメラが必要 |
集合形式は丸一日の受講になるのと平日の開催が多いので、仕事の調整が必要です。
また会場は各地で行われるので、受講料とは別に交通費がかかります。
e-ラーニングはインターネット環境さえあれば自分のペースで受講できるメリットがあります。一方で、受講にあたっては随時顔認証が必要とのことで、PCであればWebカメラが必須なことと、修了証が後日郵送になる点がデメリットかと思います。
計画的に勉強できる人、1日まとまった時間をとるのが難しい人はeラーニング形式で。まとまった時間を確保できる人で、1日にギュッと詰め込んで講習を受けたい!という人は集合形式が良さそうです。
コーヒー豆焙煎の衛生管理のポイント
「異物混入」と「体調」に注意
今回の食品衛生講習で学んだポイントとして『HACCP(ハサップ)』という衛生管理の手法があります。これはもともと、NASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙食を開発・管理する手法として発案された手法で、製造のプロセスから危険な部分を分析して、重要な部分に営業者が自ら対策・管理するというものだそうです。
コーヒー豆の焙煎(製造)では、厚生労働省とコーヒーの業界団体で『HACCP』の案が策定されており、インターネット上で公開されています。
※参考資料(PDF)
コーヒー製造における HACCP の考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000609567.pdf※各業態のの手引書はこちら
この内容をざっくり要約すると・・・
- コーヒー豆の製造(製造)過程で危ない要因は
- 「微生物」
- 「農薬・カビ」
- 「異物混入」
- ただしいずれの要因も、焙煎過程や輸入時の検疫、コーヒー抽出のプロセスで対処がされており、HACCPで(危険な要因を取り除く)重要な管理のポイントを設定する必要は無い
と書かれています。
ただ、この手引書にも書かれている通り、焙煎の過程で使用する焙煎機やさまざまな器具の破損で異物が混入する可能性があるので注意が必要ですね。
また、これはコーヒーの焙煎に限らずすべての仕事にいえることですが、自身はもちろんのこと、家族がノロウィルスなどの感染症となってしまったときは、感染拡大を防ぐという意味で、感染を防ぐ対策や注意が必要ですね。